「家康、江戸を建てる」

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久しぶりに小説を完読しました。

 

「家康、江戸を建てる」

 

本屋で見つけて、何となく「フリター家を買う」と語呂が似ていたため(両作者の方、

すみません(・_・;))、気になって買いました。

 

正直、五話中四話まであまり入り込めませんでした。

でも、「第五話 天守を起こす」を読んで、これまでのストーリーがここに繋がって

いることを感じ、これまでの話が面白く思いました。

 

どういう経緯で家康に江戸へ本拠を移す事を秀吉が命じたかは分かりませんが、

家康が江戸に本拠を移したことで、今日の東京があるのは事実。

それまで湿地帯であった江戸の地を100万都市まで発展させる礎を作った人たちの

発想力と行動力は凄いですね。

 

ところでこの本に出てくる、二代将軍 秀忠はこれまでのイメージと違いました。

これまではどちらかというと秀忠は関ヶ原の戦いに遅参したために「ダメな二代目」の

イメージがありましたが、この本に出てくる秀忠は聡明な感じがします。

偉大な初代の後を受ける二代目はそれはそれで苦労があると思います。

初代の存在が大きいだけに二代目は色あせて見えてしまいます。

ただ、秀忠も優秀でなければ徳川の世は長くは続かなかったのでないでしょうか。

時代によって求められる能力は違います。武人としての功績がない秀忠でも、

彼が生きた時代で自身の能力を十二分に発揮したのかも知れませんね。